2024年05月30日
Dyneema(ダイニーマ)って素材知ってます?
仕事柄生地の情報には敏感なのですが、先日面白い新素材を見せてもらいました。
それはDyneema(ダイニーマ)という素材でポリエチレン繊維の
一種で、アウトドア業界スポーツ業界で非常に注目されている素材です。
特徴はどこか?というとその【軽さ】と【強度】
軽さは比重1.0未満。(水に浮く!)強度はなんと鋼鉄の15倍
15倍!ですよ!15倍
何でもアウトドアグッズ(アウトドアでは軽量が重要!)や
バイクグッズ(これで作ったズボンは転んでも破けない!)など
スーツ業界とは少し離れたアパレル繊維で今大注目なのです。
私も見本を見せてもらいましたが薄〜い生地を破ろうとしても破れない!ハサミで切ろうとしても切れない!不思議な繊維です。
今すぐ衣料用品(特にスーツ・ジャケット)素材に転用は出来ませんが、例えばダイニーマ50%位にすればアウターに使える柔らかさになるかもしれませんし、100%なら防弾スーツができるかも知れません。
いろんな可能性を秘めた素材です。
今すぐ役に立たない知識・情報かも知れませんが、革新的な物はこういったところから生まれますので、情報に乗り遅れずいち早く製品に取り入れられるよう頑張ります!
そういえば、10年位前に同じく軽くて強度のある素材としてクモの糸から抽出した繊維が取り上げられていたな。。。確かスパイバーという会社でした。どうなったのかなぁ。
2024年05月17日
シャツ工場訪問
今週は新潟のシャツ工場とその近郊にある競合先のシャツ縫製工場に行ってきました。
自社のシャツの工場は定期的に訪問するとしても、コンペティター工場の見学は一般には余程良好な関係がないと普通は見せないものですが、今回仕入れ先さんが間に入って下さり、初めての他社(シャツ)工場の訪問となりました。
その工場は、、、というとあまり言うとバレてしまい相手先に迷惑がかかるので言いませんが、当社の工場がビッグヴィジョン他数社の中堅アパレルで売上の8割がたを構成してしまうのに対して、そちらの工場は各百貨店、中堅アパレル数社と中小テーラーを対象としていて、イメージ的には当社よりちょっと高級グレードを扱っているといった感じの工場でした。
少し話は変わりますが、実はスーツの縫製工場とシャツの縫製工場では同じオーダー向けの工場であっても少し商流(商売の方法)が違います。
何が違うかというと、スーツ工場は原則として生地はお客様(販売店)の側からの持ち込み生地です。
一方で、シャツはというとシャツ地の所有者は縫製工場側にあることが一般的です。
どうしてこうなったのか?は良く分かりませんが、シャツの方が無地やベーシックな色柄が多く、また生地の単価もスーツよりは安いこともあって販売店が独自で仕入れるよりも、工場側が大量に仕入れて複数の会社で使用してもらう方がスケールメリットが出るからかもしれません。
当社の工場も実はこの形で、ビッグヴィジョンの店頭に出ている生地は形式的には全てオリテック工場の在庫になっています。
話を元に戻して、今回伺った工場では、同様に工場保有の生地もありましたが、多くは販売店からの持ち込み生地が多かったのが印象的でした。
で、前置きが長く恐縮ですが、その競合先工場に行って見て驚いたことは、持ち込み生地の中に、色柄が派手なプリント生地が非常に多く持ち込まれていたということ。
オーダーシャツと言えばビジネスシャツの延長ですから基本はビジネスに使う白、ブルー地にオーソドックスな柄が多いですが、そこの工場の持ち込み生地は違いました。
さながらリゾートで着るような派手なものやビジネス−ビジカジ−カジュアル−スポーツがあるとすれば、明らかにカジュアルやスポーツでした。
そうか、確かにカジュアルやスポーツでもシャツは着るからな。
昨今は猛暑の影響で、消費者の方も夏に仕立屋で“スーツ・ビジネスシャツ”を仕立てようとは思わないよな。。。
だったらカジュアルでもスポーツでも縫えるようにならなければ、猛暑と共に工場は潰れちゃうな。。。
その点、訪問した工場は当社の一歩先を行っていたようです。
大変学びの多い工場訪問となりました。
2024年05月10日
アスリートであり続けるために・・・
大谷翔平さんを筆頭に、我々がTVなどで目にするアスリートの人たちは本当に素晴らしいですね。
ひたむきに努力して、結果を出し続け、頂点に達する。
そうそう、直近でもボクシングの井上尚弥選手も凄かった。
そんな中でも私が特別尊敬するのは、現役を退いた後にもその道で活躍する人たち。
引退後の活躍といっても芸能人やコメンテーターではなく、例えばイチロー選手や三浦知良さんなど「その道」を進み続ける人です。
何故、こういった引退後も頑張っている人に特別な思いがあるかというと、自分自身が経営者という長丁場のアスリートを演じているからかもしれません。
私は現在55歳。
ビジネスマンとしては脂が乗っている時期ですが、それでも会社経営の最前線に立って、既に25年以上。正直、20代30代の時分と比べると容姿も体力も衰えてきました。
昔は、早朝7時から仕事をはじめ、会社の上に住んでいたこともあり、夜は夕食を済ませた後、23時までの仕事は当たり前。24時25時まで仕事をすることもありました。(昨今の残業規制や過労死ラインなんて言葉は当時はありませんでしたし、経営者ですから労災には入れませんし、そんな環境でした。)
2011年にビッグヴィジョンとオリテックを買収した時は、そんな感じでした。
あの時は、買収先の経営の他に裁判や子供の思春期を抱え、苦しかったですがそれでもやり切れたのは40代前半という若さゆえだったのかもしれません。
話は変わりますが、初めてブログに書きますが実はこの4月に当社はある会社と業務資本提携を結び、事実上1社を吉村株式会社の傘下に入れることになりました。
で、私自身は5月からそこの会社の代表も務めることになったのですが、正直ビッグヴィジョン、オリテック青森・新潟、そして吉村(実は他にも何社かある)を経営しながらのもう1社社長就任は、非常に肉体的に厳しいです。
社長業が1社増えることによって朝は30分早く出社し6:30出勤。
夜は1:30帰宅が遅れ、昼ご飯は外出が面倒なのでカップ麺を食べることが増えました。
それでも私は自身が課せられた責任からは逃れません。(逃れないよう最大限自らを奮い立たせています。)
だからこそ長年頑張り続けるアスリートの人たちを尊敬するのです。
企業を経営することは、日本社会が右肩上がり高度成長期なら楽なことかもしれませんが、近年の停滞した社会の中では維持することだけでも大変なことです。
社会は、時に脚光を浴びる業界を生みますが(今でいえばIT業界でしょうか)でも実際の社会には日があたらずもっと泥臭い地味な業界もたくさんあり、そういった業界では大きく成長することも難しい業界・企業もたくさんあります。
そんな地味な目立たない業界でも、這いつくばってでも前に進まなければならないのが当該企業であり、その最先端が企業経営者(社長)です。
例え、過去に例のないような災害(震災・コロナ)があっても逃げれば負け、倒産です。
でも社長というバトンを渡された以上は途中で倒れる訳にはいきませんから頑張るのみです。
私という人間はこういう人間です。多分相当損な生き方をしている人間だと思います。(笑
2024年05月07日
GWの過ごし方
今年のGWは長い方では10日間休みなんて方もいらしたようですが、皆さんGWをいかがお過ごしでしたか?
私はというと4月が例年になく激務だったこともあり、GWは燃え尽き症候群で力石徹と戦った後の矢吹ジョーのようにヘバってました。
こういう時、私の場合は、山ごもりをします。
具体的には新潟県の苗場に引きこもり、読書や渓流釣りなどをして世俗と離れることで自分を取り戻すのですが、今年のGWは前後半とも山に引き籠っておりました。
人と接するのは夜ご飯を食べに街に繰り出すときだけ。
しかし、今年は晩飯を食べるのも一苦労。
そう、今年はコロナが明けたことや海外旅行が割高だからか?はたまた外国人旅行客が多いからか、とにかくどこもヒトヒトヒト!
おかげであおりを受け、予約をしないとどこのお店も入れません。
私の場合、私生活では非常にだらしなく一々予約するなど面倒なことはしませんからお陰で夕食難民になり、やむなくスーパーで総菜を買って自炊することに。。。
自炊といってもインスタントでは物足りないので、場所的にも時期的にも手に入りやすい山菜料理を楽しみました。
コゴミ、ワラビ、タケノコ、珍しい物ではアケビの芽など。
アク出しは手間ですが、それでも春の味覚の魅力にはかないません。
おかずは、地元のモチ豚や鶏肉。
意外と贅沢な料理となりました。
写真がないのは料理が下手だからです。(笑
お陰でGWで一番費用が掛かったのは高速代となり、大いに節約ができました。
まぁ、目的はお金を使うことではなく、自分を取り戻すための休暇ですからこんな楽しみ方も良いでしょう。
皆さん、リフレッシュ出来ましたか?
5月も始まりました。さぁまた頑張りましょう!