2025年02月22日

酸ヶ湯温泉積雪506cm!

先週は青森工場まで出張でした。
実のところこの時期は雪が多くダイヤに乱れがあったりすると嫌なので東北の工場へはあまり出張に行かないようにしているのですが、今回は青森県の縫製工場の組合での会合があったため、今年になって初めての青森出張でした。

出張は木曜日から行っていたのですが事前の天気予報で週末にかけて寒波がやってくるという話は聞いていたのですが、、、
やはり凄い雪でした。

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写真は工場の事務所から駐車場を見て撮った写真ですが、雪また雪。
朝、出勤前に除雪したのに、夕方には再度除雪車を入れないと車を出せない状況に・・・
雪国は大変です。

仕事の方は色々ありましたが、今は夏に向けた新しいパターンの話と営業面での会議が多かったかな。

それはさておき、今回の出張は木〜金(夜)までだったのですが、1泊延泊してプライベートで酸ヶ湯温泉まで行ってきました!

酸ヶ湯(すかゆ)温泉ってご存じの方いらっしゃいますか?

よく大雪が降ると、代表例として「青森県酸ヶ湯温泉では・・・」と報道されるんですが、事前の報道では酸ヶ湯温泉の積雪量がこの日506cm。何と5m超えです!

そこに行くことに・・・
(ご存じの方も多いと思いますが酸ヶ湯は本当は秘湯名湯として有名なところです)

宿から撮った写真がこれ。

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右側の建物と左側の雪を比べてみて下さい。
優に2階建ての建物を超えて雪が積もっています!
真ん中の川には温泉が流れているので、これでも雪は積もっていない方です。
いや〜っ、凄い雪でした。

でも温泉は最高でした。
一泊したので、深夜2時ごろ風呂に行きましたが誰もいない広〜い浴室で、ぬるめの湯に長く入っているのは極楽ですね。
あっ、因みに混浴です。
(この時間になると、時々ご夫婦らしきペアが入浴していますが、広いこともありヤラシイ雰囲気はなく、ほのぼのとしてそれもまた良い雰囲気でした。)
posted by オーダースーツのヨシムラ at 12:00| Comment(0) | 仕事(縫製工場) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月21日

(仮称)事故防止委員会

この日は青森工場で行った縫製事故の事故防止委員会の集まりに参加しました。

人員も多く、機械も複雑な縫製工場では様々な自己のリスクがあります。
労災など従業員の生命に関わることはもちろんですが、製品に対する事故をどう防止するか?ということも議論の対象です。

今日開催されていたのは縫製事故に関する事故防止委員会

20250222-1.jpg

各部署のリーダーを呼んで事故について色々と議論します。

読者の皆さんは【縫製事故】ってどんなことがあるか想像できますか?
縫製ミス?これは確かに困ったことですが、これは“事故”ではありません。

縫製現場での事故と言うのは、例えば【製品に針や異物が混入すること】が一番真剣に考えなければならない事象でしょうか。

針の混入などは、風評を気にする百貨店で起こすと、悪くすれば販売店は一発で売り場から撤退しなければならないというほど厳しい対応をされます。
ですから商品を納入する業者そして下請けである縫製工場は細心の注意を払います。

それでは、細心の注意とは何でしょうか?
それは一般的には、全ての製品に対して出荷前に【検針機】を通して金属の異物混入がないかチェックすることです。

当社ではもちろん全商品に検針機を通してはいますが、それでもそれだけでは時として漏れることがあります。
(例えば、付属品に金属が付いていた場合、どうしても検針機は金属探知機ですから鳴ってしまいます。)

事故は絶対起こしてはいけない!
でも、誰も起こしたくて事故を起こしている訳ではなく、皆しっかりやっている(つもり)。
この“つもり”が思わぬ油断を引き起こす物。

よく工場ではこういうことを言います。
ヒヤリハットの法則(=ハインリッヒの法則)
これは1つの重大事故が起きるのは、その前に29の軽微な事故があり、更にその前には300の“ヒヤリハット”があるということを意味するのですが、
これを工場に当てはめると、事故が1つ起きる前に29の軽微な事故、300のヒヤリハットをどう潰すか?それが重要だということで事故防止委員会に繋がったのです。

で、この日の議題は、職場に私物をどこまで持ち込むか?ということでした。
こういった点は意外とルーズなところがあり(特に女性の職場である縫製現場では)アクセサリーなどの持ち込みが散見されていました。
今回はこれにルールを決めよう!ということでランダムに撮影した縫製現場の写真を見ながら、NG例を検討していました。

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1つの大きな事故(針の混入)に対しては、針の総数管理、廃棄針管理、個人別道具箱の見える化などをやっていますが、それだけだとダメなんですね。

東京に戻ったら自分のデスク周りを整理することにしよおっと。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:00| Comment(0) | 仕事(縫製工場) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月13日

フリーター、ニート、隙間バイトに思う

フリーターと言う言葉今でも使っていますか?
随分古い言葉になってひょっとすると今では使っていないのかもしれません。

フリーターとは正社員にならずアルバイトを通じて生計を立てる人を総称して言う言葉ですが、(最近の解釈が違っていたらごめんなさい)いつぐらいから使われるようになったかご存じでしょうか?

私の知る限りでは、1985年のつくば万博の頃が発祥時期だと思います。

その頃の社会状況はどんなだったかというと、時期はバブル景気が出始める少し前、ちょうど首都圏からほど近いつくば市で万博という特需が数年間あった時期。

当時、万博会場での労働力不足から高額時給の短期アルバイト募集が生まれ、就職せずそのままアルバイト生活で生計を立てる若者が増えたのが始まりだったと思います。
その後はバブル経済と共に高額時給、短期バイトが継続し、万博終了後も定着したというのが私の印象です。(私自身も大学生時代にバブルを経験し、オイシイ思いを何度もしました。)

そしてバブル景気があった頃は良かったのですが、1991-92年頃にバブルが崩壊し不景気になった時には、企業はアルバイトを減らして正規雇用を守るかと思いきや、一気に正社員を絞ったため、アルバイトは残り、逆に就職氷河期を迎え、いわゆる氷河期世代を生んでしまいました。

こうやって40年位の雇用情勢を見て最近思うんですけど、最近多い「隙間バイト」
これって、ちょうどつくば万博の時の雇用環境とよく似ているように思うんです。
つまり、つくば万博の時は純粋に特需でしたが、今は少子高齢化による働き手不足が原因だと思います。

そして、その特需や労働の需給ギャップによって一時的に(高額短期給料で)良い思いをすることになるでしょう。
でも、その先は40年前はつくば万博終了やその後のバブル崩壊によって特需が消失、不況⇒雇用調整になりました。
それは、現代ではいずれやってくる技能実習生⇒移民の流れからの労働力不足解消や、日本の長期不況によって同じことがもたらされるのではないかな?と。

だから皆さんもっとスキルアップや自分磨きをしないとダメだと思います。

私も50代半ばを過ぎて少々年寄りめいてきていますが、本当に何かをなそうとして、そのステップとしてのアルバイト生活なら良いと思います。(昔で言えば留学費用を貯金するためのバイトなど)
でも、その環境が未来永劫続くと思ってバイトし続けるのは身を滅ぼすと思います。

また、最近の若い人が転職する際に“やりたいことが見つかったから”という言葉を時々耳にします。
でも話を聞くと、きちんとしたゴールが定まっていない。
“やりたいこと”って本当に大丈夫?って思います。

昔は先輩や大人に色々と人生の事を相談したものですが最近は、若者は年配の人を煙たがるし、年配の人はハラスメントを怖がって若い人との接点を持ちたがりません。(私自身もそうかもしれません。)

何か社会が自分と波長の合う人とだけ付き合うようになって、耳に入りやすい情報だけ自分自身に取り入れ、耳に痛いことを聞かなくなっている風潮があると思います。
そしてその先には何が残るのでしょうか?

タイトルに戻ります。
フリーター、ニート、隙間バイトでそのままずっと過ごせると思っている皆さん。
今は良いと思いますが、この緩い状況がいつまでも続くと思ってはいけませんよ。人生山あり谷ありです。

後々、変化した厳しい現実に気付いた時、何を失っているか?
それは、“若さ”です。

若さだけは取り返せませんから。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 18:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

いつまでたってもケインズ


最近の米騒動、どう思います?

昨年、収穫期前に高騰していた米価が収穫後の秋以降も高値になっていて、今もそれが維持。
だからコメが高くて買えないからって、どうやら政府が備蓄米を放出し、価格引き下げに走るようです。

私は一連の米価高騰 ⇒ 政府が市場価格引き下げに備蓄米を放出するというのには反対です。

確かに消費者的には主食のコメが安く手に入るのは良いと思いますが、果たして国がコントロールすべきなのでしょうか?
米価が上がれば家計は困りますが、コメ農家は喜ぶのでは?

我々サラリーマンは業績が上がった下がったでボーナスが増減しますが、農家さんは収穫が天候に左右されることはあっても、収穫や収入が2倍3倍にはなりません。
一方、会社勤めなら、上手くすれば会社が急成長し、待遇が2倍3倍になることはありますが農家さんはこうはならないでしょう。

だから今回のコメ騒動はコメ農家の皆さんにとっては稼ぐ千載一遇のチャンスなのになんでお国が潰そうとするんでしょうね。
まぁ、正しくは“お国”でなくて、政治家なんでしょうけどね。

因みに、我々日本は一応資本主義(≒市場原理が働く経済下)と言われる中にいますが、その市場原理が働く経済と言っても色んな考えが混在しています。

1970-80年代位はケインズという学者が主張した総需要管理政策が中心でした。
この総需要管理政策と言うのは簡単に言うと、経済を盛り上げるために国が財政出動をして、公共投資を沢山行い、結果、お金が世の中に回り、経済が活性化するというやり方。

で、日本も高度成長期の頃は、全国あちこちに高速道路や新幹線をバンバン作って身の丈に合わない成長をした。(高度成長期)

ですが、このやり方だと国はどんどん膨れ上がって大きな政府となってしまい色々と弊害が出て、その後に生まれたのが、市場は市場に任せて、国は最低限の事だけをするのが国の仕事(小さな政府)という考え、それが新自由主義です、

新自由主義になれば、政府の規制が減り、自由競争、競争原理が働き経済が活性化する。また小さな政府では支出も少なくなるので税金も減らせるといった利点があるとされました。
(この大きな政府、小さなな政府と言う考えは、アメリカでは民主党が大きな政府であり、共和党が小さな政府です。)

で本題に戻すと、今回のコメ騒動でも同じですが、日本はいつまでたっても大きな政府。
何から何まで政府が管理しようとする。
それも与党も野党も大衆迎合型だから、とにかくお金を使いたがる。
結果、財政赤字がどんどん膨らむ、税金は社会保障諸々国にピンハネされる金額がどんどん増えるといった形になってます。

どうしていつまでもケインズ的なんだろうな。
将来世代の人たちがかわいそうでなりません。

あっ、コメの話に戻ります。
私は市場のことは市場に任せるべきだと思います。
その上で、悪人が買い占めをしたり、天候不順で値段が5倍10倍になった時だけ備蓄米を放出すれば良いのではないでしょうか。
その時は、配給ですかね?

なんでインフレの責任を政府が負う必要があるんだろうか?
posted by オーダースーツのヨシムラ at 18:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月05日

日産はゆでガエルになってしまうのか?


今日、Newsで暮れに発表されたHONDAと日産の統合協議が、当初言われていた対等合併ではなく、HONDAの日産子会社化の方向でHONDA側が申し入れたとの報道を耳にしました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0318eaeee9d979bfddb95ee561d8596ef694bd94

結果論ですが、私もなんとなくそうなるかな・・・と思っていました。

何故かというと、日産の危機感のなさを実感しているからです。

日産はゴーンさんの以前に業績がガタ落ちして、だからゴーンさんを迎え入れ、一旦はゴーンマジックで業績が復活したものの、その後例のゴーンさん追い出し事件→逃亡劇となりましたが、実は会社は何も変わっていないんです。

変わっていないどころか、むしろワイドショー的な話題(一連のゴーン逃亡劇)で終始して、本業のモノ作りに集中していないような気がします。

何故なら、ゴーンさんによる業績急回復は何か新しい技術革新で売上が倍増した訳ではなく、ゴーンさん就任直前に(自分の責任期間の前に)会社の負の遺産、膿を全て出し(当然その期は巨額赤字)、膿を出し切れば当たり前ですが業績は比較では良くなります。
加えて、将来においては新車のモデルチェンジ年数を長期化し、減価償却の長期化、研究開発費の縮小を通じた費用の削減を通じて黒字を大きくしただけですから。
これなら私でも日産の社長を出来るというものです。

そしてゴーンさんを追い出した後は、経営陣はゴーン追い出しにエネルギーを使いすぎ、本業回復へ意識が回らなかったのでしょうか?

で、足許の業績は?というと米国市場で『売る物がない』と言われるように新車がなく、今般の業績不振につながるのです。
(それ以外にも、EVシフトに舵を切りすぎたという評論もあります。)

私は大企業の役員を経験したことが無いので巨大な大企業と言う船を操縦したことはありません。彼らから見ればせいぜい漁船程度の船のかじ取りでしょう。

でも、自身のビジネスキャリアで何社かの買収、その後の経営を経験した身として意見するのであれば、買収後の成否は、買収された企業側の“必死さ”がその後に相当影響すると思います。
(もちろん買収した側の経営手腕はもちろん必要です)

つまり抽象的な言い方かもしれませんが、

従業員側が【経営者が何故会社を手放したか?】という事実にどう真摯に向き合うか?です。

買収にはいくつかのケースがあります。

例えば、単純に株を数年間保有してその後売却することが前提の投資ファンド的なケースもあれば、業績不振で経営者が株を手放さなければならないようなケース(民事再生後、スポンサーを募るケース)、後継者不足のケースなど。

私が今日ここで書いているのは2番目の業績不振による買収(株式譲渡)のケースですが、このような業績不振の時、確かに経営者には破綻に対して大きな責任がありますが、時に意外なほど従業員が自分たちには業績不振の責任がないと思っているようなケースがあります。

日産はまさにこのケースだと思いますが、このような場合、破綻は1度だけでは済まず、2度3度と起こることが多々あります。

企業が破綻するのは確かに経営者の手腕、外的な要因等はありますが、業務は従業員も経営側と一致団結して事に当たっている訳ですから、従業員側にも少なからずの責任があるはずです。
従業員側の責任と言うと言葉が強く聞こえるかも知れませんが、柔らかく言うなら“従業員でもこの苦境を何とか乗り越えるべく努力できないか?”“何かやろう!”ということです。

今の日産から、この“会社を芯から熱くする”そんなエネルギーを感じさせないと思うのは私だけでしょうか。

GTRなどいつかは乗ってみたい車を作っている日産だけに“ゆでガエル”にはならないで貰いたいものです。

追伸:今日のブログ、日産の話だけでなく、皆さんが働かれている会社でもし、経営者交替、大きな株主異動があった時、ぜひ考えてみると良いと思います。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 08:16| Comment(0) | 企業買収のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする