毎年2月と8月は我々の業界ではつかの間の閑散月になります。
そこで、ビッグヴィジョンの方は通常通りの営業体制ですがヨシムラの方では少ないスタッフで普段から回していることもあり、この閑散月だけは毎日曜日を定休日とさせて頂いております。
私の方はというと、、、ここのところ殆どお休みを頂いていなかったので、久しぶりにリフレッシュしたい!と思い、お休みを頂き、温泉まで行ってきました。
普段でしたらリフレッシュ=海or釣りなのですが、如何せん寒くて。。。今はお休みです。 (-_-;)
行ったところは山梨の上野原近辺の秋山温泉。
あまり良く知られていない温泉ですが、非常に低温の温泉で、じっくり2〜3時間かけて浸かるという珍しい温泉。
そこに本を持参しての入湯でした。
読んだ本は、、、新渡戸稲造の武士道と修養という本。
原文は旧仮名遣いで私にはちょっと難しすぎるので現代語訳にしたものでしたが、これが大変勉強になりました。
武士道というと、どこか太平洋戦争で『桜の花のように散ってこい!』的なことを想像し、やや否定的に受け止めておりましたが、全く違いました。
新渡戸稲造氏は、東大を受験した際にその面接で、何のために英語を学ぶのか?と聞かれ、「我、太平洋の架け橋とならん。」と言われたそうで、氏の西洋の歴史観、中国史観には目を見張るものがあります。
日本固有の武士道をその西洋史観(キリスト教、中世の騎士道、哲学)、中国史観(孔子・孟子)と対比する形での分析には、きっと当時西洋から見れば東洋の山猿ぐらいにしか思えなかった日本にしっかりとした固有の文化が存在していることを指し示すことが出来たのだと思います。
だからこそ日本が植民地化されなかったのかも知れません。
そう言った点で大変勉強になりましたし、更に言えば武士道の精神が今の日本にも僅かでも残っていること(自分が残したいと思う気持ち)が誇らしげに思えました。
一節をご紹介しますと・・・
西洋社会は社会の求心力・モラル・道徳としての宗教(キリスト教)がある。
中国は社会道徳を、孔子や孟子などの偉人が説いた。
一方で、日本の武士道は西洋で言うノブリスオブリージュ(高貴なる者の務め)であり、誰が開祖という訳でも宗教でもなく、武士階級から自生的に生まれたものだ。などなど
(原文からはかなり意訳していますが、、、)
いかがでしょうか?
ビジネス図書も有意義だと思いますが、時にはこうした精神を磨く修養も身につけなければ企業経営も出来ないと思いました。
企業のコンプライアンスが言われて久しいですが、
武士道の精神が残っていればコンプラもここまで言われなくても自浄作用が出るような気がします。
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