まだまだ梅雨ど真ん中の時期ですが、私共の世界では、今の時期は秋冬物はとっくに仕入れが終わり、入荷待ち状態。
売り場はこれから夏物のセールですが、企画側は比較的時間があるので、冬物企画の最終段階といったところです。
で、この秋冬でやろうと思っている企画が、コート企画。
素材は、、、
実はこれはナイショですが、ゼニアのカシミヤ100%がこのユーロ高の中、お値打ちで仕入れられましたので、そちらを使って、、、
デザインは、、、チェスター?ボックスタイプ?ステンカラー?
普通じゃない?
...と思われるかと思いまして、今年は新デザインのアルスターコート(ポロコート)
アルスターはここ数年、プレタ(既製服)の世界で大人気なのですが、どんなデザインか?と言いますと、こんな感じ。
写真は、ヨシムラのフルオーダー技術者でもある福田君の私物
なんと!イタリアのルビナッチの物です!
それを今の日本人の好みに合わせてデザイン調整をしたり、工場生産ラインに乗せるため調整して作った試作品がコチラ!
いかがでしょうか?
ショート丈で今風です。
また、アルスターカラーと呼ばれる大きな襟が特徴ですが、昔のコートみたいにごつすぎず今風で軽い感じでなかなかGOODです。
このパターンは、ビッグヴィジョンの主力工場である青森工場で作成して頂きましたが、今日はこれの品評会。
○○は良いけれど▲▲と□□は修正して欲しい!
さて
皆さんにとって満足できる○○はどこでしょうか?
そして手直しを入れるべき▲▲と□□はどこでしょうか?
ちなみにん、今日の社内協議ではこんな感じでした。
○○(良いところ)
・全体感はOK(重厚すぎず、軽すぎず)
・ゆとり量が少な目なこと(最近はスッキリ見えるスタイルが人気ですからね。)
・着丈が短く、スマート
・袖がアルスターならではの“かぶら”になっている
▲▲と□□(手直しを入れるべき所)
・袖幅が太い
>>> 昔のコートならこれぐらいで良いのですが、今はもっと細身です。
アームホールを小さくして、袖を細くするだけでかなりスッキリ見えます。
・襟のR(丸み)が弱い
>>> 襟が直線的なのは若さがあって良いのですが、アルスターならではの上質感が出てこない。
・インバーテッドベントになってない
>>> これは試作だから工場もちょっと手抜きしたのかな?
アルスターの特徴は、ボックスタイプのインバーテッドベント。
これはちゃんとやらなくちゃ!
などなど。。。
こういった企画は主としてヨシムラスタッフ&三久服装の職人達が協力し合って行いますが、いずれこういった商品はビックヴィジョンとヨシムラの両方で販売されます。
さてさて
最初にお話ししたゼニアのピュアカシミヤの生地を使ったとして、いくらで売り出す?
色々と悩みが尽きません。
香川県の婿養子と言えば、おわかりですよね。
アルスターコートいいですね。
日本人の体型に合わせて、ナチュラルショルダーから構築的な肩のつくり
に修正したのは、フィッティングに強みがあるヨシムラさんの工夫ですね。
あと、丈が膝上なのも、実際の足の動きから、膝下まで丈があったら、
動きにくいですもんね。
アルスターですが丁度先週試作品のセカンドバージョンが出来上がり、近々ブログに挙げようかと思っていたところでした。
アームホールを小さめに、袖幅を細くしてスッキリ見せただけで随分イメージが変わりましたよ!
是非お楽しみに。