2019年03月01日

ハイテク日本の現実



読者の皆さんは日本はハイテク技術に優れて他国の追随を許していないとお考えの方が多いと思います。
事実、本当の最先端技術では日本の優位性は由来ではいないと思いますが、今日はハイテク最先端ではなく、ただのハイテク(?上手い表現ではない?)について縫製工場の側で書かせていただきます。

さて
縫製工場でのハイテク装置って何でしょうか?

ニッチな世界ですから大きなポイントだけお話しするとざっくりと2つあります。

1つは、型紙をコンピュータで自動的に設計するCADとそれを裁断するCAM(自動裁断機)

そしてもう1つは、通常のミシンではない特殊ミシン
襟周りのハ刺しミシンとかポケットを作るPWミシン、ボタンホールの穴かがりミシンや手縫い風ステッチを入れるピックステッチミシンなど。

これらは前者のCAD/CAMはそれぞれ1,000万以上
後者は一番高いのは襟周りのハ刺しミシンで1,500万、ピックステッチのミシンでも200万円ぐらいでどれもこれも非常に高額です。

こんなハイテクミシンですが、CAD/CAMなら日本メーカーで言えばCADなら東レとか旭化成、CAMなら島精機など早々たる大企業が素晴らしい製品を出していますが、
実際、世界レベルで見てみると、もはや中国製が圧倒的になっています。
(⇒当社はCADソフトにオリジナルの補正を加えている関係からこれらは全て国内メーカー製の物を使用しています。)

190301.JPG

画像は昨年訪問した中国武漢の縫製工場
ここでも中国製CAMが活躍していました。
画像のCAMは格子柄用のCAMでしたが、格子柄を裁断するCAMは一般のCAMより高い技術力がないと出来ません。


そして、もう1つの特殊ミシン類ですが、こちらは日本ではJUKIやブラザー、ペガサスミシンなどが大手ですが、これも中国製に圧倒されています

実は、今日、1台青森工場から新工場に向けて特殊ミシンが欲しいという稟議が上がりました。
お値段、ドイツ製なら300万円のところ国産メーカーだと180万円。

仕方ない購入やむなしかな、、、と思いもう少し値下げできないか、担当者に詳細を聞いてみると、、、

担当者からそんなに値段を下げられないとのこと。
なんで?と聞くと、このミシンは国産メーカーの名前で売っているけれど、中身は中国製だから、メーカーも実質的には商社のように仕入れて転売しているだけだから利鞘が少なく値下げが出来ないのだと。

まるでパソコンです。
つまりちょっと前まで東芝やNECのブランドで売られていたパソコンは、その中身の全てが中国で作られていてブランドタグだけが国産メーカーでしたよね。
あれと同じなんです。

それが縫製の世界でもか・・・
日本のハイテク技術というのは本当に風前の灯になっています。



posted by オーダースーツのヨシムラ at 11:18| Comment(0) | 仕事(縫製工場) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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