2022年06月14日

インフレ


今日はちょっとアカデミックなお話。

最近、円安の進行とともにインフレ傾向が顕著になって、野党がインフレ無策と与党批判をしていますが、皆さん今後、この傾向がどうなると思いますか?

インフレは良くない?だからインフレ対策をすべき!と野党、ワイドショー、安メディアは喧伝していますが、私は次の理由から今の段階ではまだまだ不要だと思います。

・そもそも30年も物価が変わっていない日本がおかしい。
>日銀は、黒田総裁になり、それまでのデフレ経済からの脱却としてインフレを2%目標としていた。⇒現状はその目標に達成しただけ。
そもそもそれまでのデフレ(物価下落)が経済をマイナスのスパイラルに陥れていたことから脱却しようとしていたのでは?
だから、個人的にはインフレが5%を超えてようやく少しずつ対策をすると考えています。

○現在のインフレは外的要因によるもの

○外的要因@ アメリカの金利上昇
>経済に詳しい方には釈迦に説法ですが、米国金利と国内インフレの関係について分かり易く説明しているメディアが少ないので説明しますが、

お金は世界中を利益のあるところを探してグルグル回ります。
その中で、ある運用先の利回りが上がれば当然そこにお金が集まります。(無論、信用度の問題はありますが)
先進国の中でアメリカや日本は信用度が高いですから、米国債券と日本国債は常に比較されている訳です。

そして米国は足許では景気が凄く良い(良かった)ため政府は景気の過熱を抑えるため金利を上げる政策に出ています。

結果、米国金利が上がます。

で、先ほどの日米国債の金利差を見ると、日本はゼロ金利のままですから相対的に運用先としての魅力がなくなります。

日本への運用魅力がなくなり、米国の魅力が上がるということは魅力のある通貨を買い、魅力のない通貨を売ることになりますから、円が安くなるのです。

だから日本金利が上がるか米国金利が下がるかしないと円安は止まらないのです。

ちなみに・・・
日本の金利が上がるかってことですが、これもなかなか厳しいと思います。
確かにマイナス金利やゼロ金利はなくなるかもしれませんが、だからといって3,4%と上がっていくことはないでしょう。
だって、そんなことしたら企業が借入金利負担に耐えられなくなるし、設備投資のハードルが上がりただでさえも国内投資が低調なのに、それがもっと減れば景気が悪化するのが目に見えているから。

○外的要因A ウクライナの要因
>こっちはすぐお分かりの通り、ウクライナ要因で原油が上がり、それどころでなく穀物、飼料諸々が上がっていること。
こればかりはプーチンさんのせいで、このことで政府を批判しても仕方がありませんし、これらの物価が落ち着くのは戦争が落ち着くまでは無理だと思います。

ということで、個人的には暫く世界的なインフレ及び、円安を伴った日本国内の世界平均以上のインフレは避けられない問題だと思っています。

さて、そんな状況ですがアパレル業界はどうかというと、実のところ2022年秋冬物は値上げラッシュになることがほぼ確定しているような感じです。

先日ユニクロも1999円の商品を2999円に一気に値上げしました。
致し方ないことと思います。

まぁ、メディアはインフレは悪い悪いと書きたてますが、高度成長期やバブルの頃の日本はインフレの中で経済を向上させていますから決して悪いことばかりではありません。

どうすれば良いか?
それは物価以上に所得を増やすことです。
ここ5-6年、日本では最低賃金の引き上げが凄いスピードで行われていますから、これが【最低】賃金ではなく、【平均】賃金の上昇を伴うようになれば、問題なくクリアできるのではないでしょうか?

今、米国ではマクドナルドで食事しても$20かかると言われています。
$20=2,600円と考えれば非常に高く感じますが、自分の給料が2倍になったとすれば受け入れることが出来る。そういうことではないでしょうか?

それがなかなか出来ないんだよ!...はい、そのとおりです。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 08:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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