2022年09月21日

地方の時代



ここのところ物価上昇が止まらないですね。
一庶民としては食料品やガソリン代が上がり辛いところですが、私としては見方を変えると意外と悪くないのでは?と考えています。

えっ、物価が上がり困窮することが良いなんて考えてるの?と、お叱りを受けそうですが、地方の会社(縫製工場)を経営している身からすると、これが意外と悪くないのです。

というのは、確かに今年最低賃金が過去最大だった昨年よりも上がり、人件費は縫製工場全体で年間25百万円以上コスト増になるので大変ですが、円安による輸入物価の高騰は、国内の縫製工場にとってはバブル崩壊以降円高を盾に海外へ縫製業が流出していった過去30年の大きな流れがようやく逆転してきたと言えるからです。

簡単に言うと今から30年前、オーダースーツの一般的な縫製工賃は国内縫製で20,000円ぐらいでした。
当時(1990年)の為替レートは1ドル145円ぐらいでしたから今とそれほど変わりありません。
それが、1995年には1ドル100円を切り、その後100-110円台で一進一退をしていましたが、東日本震災の2011年には70円台に突入しました。

この過程で、縫製工場は販売店から海外縫製への移行を脅され、どんどん縫製加工賃は下がり、とうとう1着10,000円まで(ピーク時の半額まで下げさせられたのです。

それゆえ、多くの同業縫製工場が立ち行かなくなり淘汰されました。

が、ここにきて為替が安定して120円以上になってくると状況は一変。
同時に新型コロナでサプライチェーン問題が生じてくると、コスト・納期の両面で国内縫製が注目されてきています。上述加工賃もようやく30年前の水準が手に届くようになってきました。

ですから円安によって確かに物価は上昇していますが、企業経営環境は以前よりは改善しているのです。

でも、以上のことは実は縫製業に限ったことではありません。
(主として)地方に多かった労働集約的な製造業全般に言えるのではないでしょうか?
つまり人件費が安いからといって海外へ移転してきた製造業がこれから国内に回帰してくるのでは?ということです。
つい先日もアイリスオーヤマが50種類の製品を中国から日本へ生産拠点を移すという報道がありました。
これがまさに海外から国内への逆流を表していると思います。

あと、もう1つ、円安の地方への影響ですが、ちょっと話が飛びますが、私はどうして農協の皆さんが、輸入小麦の政府売渡し価格における政府の補助金に反対しないのか?不思議です。

確かに、都会に住んでいて近代的な生活をしている人にとっては今の円安、ウクライナ問題による小麦製品(パン、麺類)の値上げは痛い問題だと思いますし、これらに関連する業界にお勤めの方は大変だと思います。

でも、一人間として、小麦がなければ米を食べれば良いだけですし、米食が増えれば減反政策も反転して地方も潤うのでは?
だから何で地方の農協が輸入小麦への補助金について反対を述べないのか?不思議です。
こんなこと思っているのは私だけでしょうか?

いずれにしてもバブルの頃のようなキラキラした時代は終わり、これからは戦後日本が復活したように、汗水たらして地道に働かなければならない時代が来るように思います。

大切なのは苦しくても夢を持てるかどうかではないでしょうか?
ですから地方の皆さん、チャンスですよ!

posted by オーダースーツのヨシムラ at 08:53| Comment(0) | 仕事(縫製工場) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。