最近話題の芸能人による性被害の報道、凄いですよね。
タイトルの性上納システムって名前からして凄いです。
特にすごいのは、上納システムの頂点にいる人の考え(欲望)とそれを支える中間の人(今回では上納品を探し、捧げる中堅芸能人の頂点の人への忖度です。
私は“勝手にやっとれ!”という感じですが、実はどんな組織にもこういった素地はあるのではないか?と思い、上に立つものとしては日々自制的に行動しなければならないと思っています。
というのも、今回の構図はコンプラ的に大いに問題がありますが、でもその本質は会社で上司にゴマするのと本質的には変わらないからです。
芸能界という生き馬の目を抜くような環境で、実力者に可愛がられたい!これは当然の気持ちでしょう。
だから実力者(上司)が関心のあることを先回りして準備する。
これは何も悪いことではありません。
ただ、悲しいのはその実力者(上司)と部下に遵法意識がなかっただけの話。
ここまで酷いケースは極めて稀でしょうがどこの組織にも、このケースを薄めたようなケースはあるはずです。
実のところ、小さいケースなら私の身の回りでも毎日のように起こります。
例えば、それは会議で意見を出し合っている時に、社長が何か意見を言うと日和見的に意見を変えるケース。
これだって、忖度であり、今回の上納システムへのきっかけになるものだと思います。(気にしすぎかも知れませんが)
ですから、まともな経営者はいつもこういった忖度と戦っていると言っても過言ではありません。
当社には1つ社是とは言いませんが重視している言葉があります。
それは、『是々非々』という言葉。
つまり、良い事(是)は良い是。悪い事(非)は非。
社長であっても非(悪い事)は是(良い事)にならない、といつも言っています。
それでも忖度は日々行われるのでそこが難しい所です。
会社では、考える力がない人や考えることを面倒くさく思う人は、上司に忖度し、ゴマをすることで効率よく出世しようと思う人がいます。
芸能人も、自分で芸事を磨くよりも忖度してゴマをする方が楽で得を取れるのかもしれませんね。
残念なことです。
でも、これって日本に限った事ではありません。
欧米人だって、休日はニコニコ楽しくファミリーパーティに参加しているような映画のシーンを見ることがありますが、これはファミリーパーティに呼ばれない人はそもそもアウトですし、呼ばれても気の利いたこと(つまり忖度)をしなければ出世は望めないから皆必死なんです。
そう考えると、忖度をするのは日本人だけの問題ではなく、人間の本質かもしれません。
ただ、日本は儒教的な教えが強く、その善悪の価値観を押し付けがちなのと、島国のムラ社会故に、組織に留まりたいという願望が強すぎるからエスカレートしてしまうのでしょうね。
いずれにしても、人の振り見て我が振り直せです。
おまけ:
最近、不倫とかに対して過敏な報道が多いですが、こういった方は山崎豊子の初期の頃の作品『ぼんち』を読まれると良いと思います。
愛人として囲われる女性の幸せについて書かれていて、当時は2号さんも大切にされ、本妻の人からも含め社会的に認められていたことが良く分かる本です。
(私には愛人はおりません。念のため)
2024年01月24日
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