2024年05月17日
シャツ工場訪問
今週は新潟のシャツ工場とその近郊にある競合先のシャツ縫製工場に行ってきました。
自社のシャツの工場は定期的に訪問するとしても、コンペティター工場の見学は一般には余程良好な関係がないと普通は見せないものですが、今回仕入れ先さんが間に入って下さり、初めての他社(シャツ)工場の訪問となりました。
その工場は、、、というとあまり言うとバレてしまい相手先に迷惑がかかるので言いませんが、当社の工場がビッグヴィジョン他数社の中堅アパレルで売上の8割がたを構成してしまうのに対して、そちらの工場は各百貨店、中堅アパレル数社と中小テーラーを対象としていて、イメージ的には当社よりちょっと高級グレードを扱っているといった感じの工場でした。
少し話は変わりますが、実はスーツの縫製工場とシャツの縫製工場では同じオーダー向けの工場であっても少し商流(商売の方法)が違います。
何が違うかというと、スーツ工場は原則として生地はお客様(販売店)の側からの持ち込み生地です。
一方で、シャツはというとシャツ地の所有者は縫製工場側にあることが一般的です。
どうしてこうなったのか?は良く分かりませんが、シャツの方が無地やベーシックな色柄が多く、また生地の単価もスーツよりは安いこともあって販売店が独自で仕入れるよりも、工場側が大量に仕入れて複数の会社で使用してもらう方がスケールメリットが出るからかもしれません。
当社の工場も実はこの形で、ビッグヴィジョンの店頭に出ている生地は形式的には全てオリテック工場の在庫になっています。
話を元に戻して、今回伺った工場では、同様に工場保有の生地もありましたが、多くは販売店からの持ち込み生地が多かったのが印象的でした。
で、前置きが長く恐縮ですが、その競合先工場に行って見て驚いたことは、持ち込み生地の中に、色柄が派手なプリント生地が非常に多く持ち込まれていたということ。
オーダーシャツと言えばビジネスシャツの延長ですから基本はビジネスに使う白、ブルー地にオーソドックスな柄が多いですが、そこの工場の持ち込み生地は違いました。
さながらリゾートで着るような派手なものやビジネス−ビジカジ−カジュアル−スポーツがあるとすれば、明らかにカジュアルやスポーツでした。
そうか、確かにカジュアルやスポーツでもシャツは着るからな。
昨今は猛暑の影響で、消費者の方も夏に仕立屋で“スーツ・ビジネスシャツ”を仕立てようとは思わないよな。。。
だったらカジュアルでもスポーツでも縫えるようにならなければ、猛暑と共に工場は潰れちゃうな。。。
その点、訪問した工場は当社の一歩先を行っていたようです。
大変学びの多い工場訪問となりました。
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