2024年06月14日

正規品と非正規品

読者の皆さんも色んなところで正規品/非正規品に出会っていることと思います。

例えば、車であれば正規ディーラー物、平行輸入物など。
車ならメンテナンスが大切ですから正規ディーラーの方が重宝されますが、それ以外ではどうでしょうか?
最近はどうか良く分かりませんが、ひと頃はプリンターのトナーなどは非正規品の方が圧倒的に安くてそちらばかり使っていた方も多かったのではないでしょうか?

そしてこの正規/非正規の問題は私たちアパレル業界でも古くからありました。

基本的な構図はこうです。

正規品:日本で販売代理店契約等を経て、本国承認のもと、輸入⇒販売した商品。
販売代理店は商社だったりしますが、そのブランドが日本マーケットで成長すると本国メーカーが独資で日本に○○ジャパン社(例:ポルシェジャパン)を作ったりしてブランド価値の維持という大義名分で価格の維持を行います。

一方で、非正規品は、昔でいうとそのブランドの評価が低い(価格が安い)国や関税が安い国から安く調達して、日本に輸入されたもの。昔は良く税金の安い香港ルートで生地を仕入れたものです。
今は、洋服地でいうと既製服に流れる商品をオーダー向けに転化したりするルートが多いように思います。
※生地としては既製服で使用する物もオーダー物も同質ですが、なぜかオーダーへ流れる商品は高いので、その価格差を使ったものです。

そんな形でアパレル業界でもいわゆる正規品と非正規品があり、当社でも廉価に販売する物は、どうしても仕入原価を下げる必要があるため非正規品を使います。

正規/非正規というと“非”=良くない物という印象を与えてしまいますが、個人的には肉や野菜だって、JAが正規ルートであったからといっても野菜は野菜だし、イオンやヨーカ堂で契約農家から大量購入しても同じ野菜だから全く抵抗感はありません。
それで懐にやさしい価格で提供できれば非正規物でも存在意義は十分にあると思っています。

近年、スーツも随分値段が上がりました。
それもそのはず、洋服の生地や糸、原毛は日本には羊はいませんから全部輸入物。
為替がこれだけ円安になれば物価も上がります。
だから、うまく非正規物を使って良い物を安く提供することが大切なのではないでしょうか。

とはいえ、平行物も為替だけは回避できないので、こちらも随分値上がりしましたが・・・

posted by オーダースーツのヨシムラ at 08:25| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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