2024年07月25日

今年の全国最低賃金が決まりました

ここ5-6年、毎年この時期になると気がかりなのが10月から実施される全国最低賃金の動向です。(今年は何でも全県一律時給50円アップで決まる見込みです。)

もらう側からしてみると最賃が上がることはWelcomeです。
でも、都会で暮らしそこそこの年齢だと最低賃金とは縁が遠く実感が沸かないのですが、これが仕事となるとちょっと違います。

皆さんも気がかりなスーツ価格への影響はざっと考えると次の3つのルートで影響が出ます。

1つ目:縫製工賃のup
生産効率を考えると1人で一日に縫製できる着数は0.8着。
これに社会保険等を30%upとすると時給50円up×8時間/日÷0.8×1.3=650円/着のコストupです。

2つ目:販売スタッフの人件費アップ
これは販売効率にもよりますが時給50円アップの効果は50円×8時間/日×月25日×1.3=月額13,000円相当の増加

3つ目:資材関係の上昇
これまでの最低賃金upでは縫製工賃と販売スタッフの人件費upの2つを見ていればよかったですが、最近は最賃の上り幅が大きいためその他経費(運搬費、副資材の価格etc)が何もかも10月になると上昇して来るため無視できません。

そんなことで、どうでしょうか?この秋冬物はどこのアパレルも小売店ベースでは1着当たり最低2,000円程度は値上げすることになると思います。

それと少し気になるのは、こういった社会全体のコストupはどの企業でも避けては通れないことであるにも関わらずその中で”ウチだけ安い!”という店が現れないかな?という懸念です。

数年前、成人式振袖のレンタル会社が成人式前に破綻しましたが、あれは倒産を見越した、間違いなく確信的な詐欺でした。
そのような店がこの秋冬で出てこなければ良いのですが。(これはアパレルに限ったことではありません。)皆さん、どうお思いですか?
posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:09| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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