昨夕(夜)、フジテレビが一連の中居氏の件で記者会見をやっていましたね。
私も20時位からずっと見ていましたから、アレ昨日の番組?で一番の視聴率だったのではないでしょうか。
事件については個人的にはいくつか情報がありますが、それについての意見等は被害に遭われた方の手前控え、会見自体について自分の考えを書かせていただきたいと思います。
事件の是非については書きません。(悪い事分かっていますから)
フジテレビの報道姿勢については、当たり前ですが日本有数のタレント>被害者であり、商業的に考えもみ消そうとしたけどダメだった。というのがまず真実の姿だと推測します。
ごまかそうとしたのが前回の会見。
それで大失敗して外資ファンドからも突き上げられ下手をすれば国際問題にもなりかねないことになり、慌ててもう一歩踏み込んだ会見をしたのが昨夜ではないでしょうか。
私は1時間ほど会見を聞いた後、見るのを止めました。
何故かって?
それは会社や役員個人を守りたい側と、攻めたい側の主張が真っ向からぶつかり合って1時間も聞けばそれぞれの主張が十分わかったからです。
つまり、このまま平行線で終わるな、と。
最終的にどうなったかは分かりません。何でも日をまたいだ会見だったとのことで、どちらも大変な労力だったと思います。
このように主張がぶつかり合うこと、これは社会ではよくあることですし、それが平行線のままというのも良くあることです。
だからこそ、司法(裁判)が必要な訳で、記者会見は裁判ではないので、主張が平行線になったら終わるしかありません。
(司法でも主張が出尽くしたら、結審・判決ですからね。)
でも記者会見での記者のスタンスは違います。
自分たちが仮定した中の答えが出なければエンドレスです。
そう、世間様がいまだフジテレビを許さないからです。
その結果が日をまたぐ会見に繋がったのではないでしょうか。
こうやって書くとフジテレビ擁護派か?と言われるかもしれませんが、違います。
ただ、皆さんに伝えたいのは、そう、今日のタイトルに書いた『今こそ、太宰治』なのです。
なんのこっちゃ?と思うかもしれませんが、太宰治の代表作「人間失格」では、主人公が友人堀木に「これ以上は世間が許さない!」と言われたことをきっかけに“世間様”って何だろう?と考えます。
これに対して主人公は「それは世間ではないだろう、あなただろう?許さないのは」と返します。
つまり世間という第三者(もやっとした集合体)が許さないと言って、自身の加害的な意識をうやむやにして、他者を責めるが、その実は1個人が攻撃しているのだ、ということです。
ご存じの方も多いと思いますが、太宰治の人間失格は太宰自身が主人公と言われています。つまり太宰が(太宰は女癖が悪く、ある意味放蕩息子であった。因みに青森県出身!!)自分自身が世間から批判されていることを人間失格では表現していると言われています。
そしてその結果がどうなったか?
太宰は人間失格を脱稿してまもなく入水自殺をするのです。
世間が許さないという声に負けて自殺したのです。
これって今回のフジテレビの件の先が見えるような気がしませんか?
あるいは、兵庫県知事の一連の自殺者を示唆するように思いませんか?
皆さん、世間様というモヤモヤっとした集合体を言い訳に他者を攻撃するのはやめましょうよ。
自分の考えは考えとして自身の内に秘めれば良いことです。
100年経って、太宰治が心に響きます。
2025年01月28日
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