2025年09月25日

クローズアップ現代

NHKのこの番組をご覧になった方結構多いのではないでしょうか?

昨夜のクローズアップ現代では「最賃1000円超だけど・・・どうする地方女性の低賃金」というタイトルで放送されていました。

私も地方で女性が多く勤める縫製工場を経営していますので非常に興味を持って番組を見させていただきました。
その中で地方(出身)女性に、地方での賃金の安さや生きにくさについてインタビューが多く取り上げられていたので紹介すると・・・

最初インタビューの多くは、
・地方の最賃は東京と比べ200円以上低い
・物価高の中、地方で暮らせない
・最賃労働者700万人の内、7割が女性
・女性で一人前の給料を貰えない
という意見が多く、あぁ、またこういった女性弱者論か・・・と最初は地方で女性を安く雇用する企業が悪いんだ的な結論かと思っていましたが、実際最後まで見てみるとなかなか意味深い内容でさすがNHKと思い番組を最後まで視聴しました。
(録画して視聴しなおすまでしていないので、以下事実と違っていたらごめんなさいですが・・・)

冒頭は確かに↑のような地方の女性の低賃金状態について語っていましたが、詳しくその原因を分析してみると次の要因があるとのことでした。

@地方独特の人間関係(しがらみ)
これはある種昔の価値観というか、女性はこうあるべきだという古い価値観(例えば女性がお茶出しするものだ、女性(嫁)が家事をするものだ、といった価値観)により、女性がフルタイム労働が出来なくなりパート雇用に頼らざるを得ないといった現実。
また、こういった価値観のムラ社会の中では、フルタイムでバリバリ働く事を主張すると変人扱いされ、村八分にされる、そういった事実もあるようです。

A女性の側もこの価値観を受け入れてしまう。≒スキルアップを図らない。
女性の側も地域で生活する以上は、地域のルールを受け入れなければならないという考えから、自分磨きをせず(できず)付加価値の高い労働が出来なくなっている。

B企業もこれに甘えた賃金体系にしている
雇用をする企業にとっては@Aの影響は「子供を迎えに行くから残業できない」「お支度(食事の用意)をしなくてはならないので残業できない」といった形で仕事に影響が出るため、管理職登用が出来ず、低賃金にならざるを得ない。
一番ひどい例では、女性は35歳になると正社員からパートに身分が切り替わるなんて会社もありました。(昔の話として)

冒頭も書きましたが、私も女性を低賃金で雇用する側の経営者ですのでこの問題は非常に奥が深く考えさせられる問題です。

ですが本当に難しい問題です。
例えば、@で言うならば地方は大家族が多い中、年配の老親がいれば介護はもちろん、通院や万一のことを考えると、会社をすぐ早退できる人が家族にいることは大変ありがたいことで、実際、老親を抱え、小さい子供が居ると、“誰か”サポートが必要です。
都会でしたらそれはタクシーで通院とかお金で解決することが多いのですが地方ではその労働を家庭内で行う価値観ですから、どうしても人が必要です。
またAでは(これは社員に怒られてしまうかもしれませんが)正直、自分自身の労働のスキルアップを積極的に図っている人が極めて少ないとも思います。
例えばですが、最低賃金を脱して良い賃金を得ようとするならば、本来は自己啓発は絶対必要です。
ですが、読書の習慣をもたない人が多すぎます。これは男女ともですが。自分磨きをして自分を高く評価してもらう努力をもっとすれば良いのに、と思うことが多々あります。

Bについては当社工場も昔は結構ありました。
女性ということで低く見積もられているケースが過去にはありましたが、今はこの点では男女差別はなくなったんではないかと思います。
逆に、マネージャー以上の立場の人は女性の方が数が圧倒的に多いのではないかと思います。

話を当社の事からNHKの話に戻します。
この地方の低賃金問題の原因@ABは本当に複雑に絡み合っていると思います。
@の人多ければAに流されるのも人情ですから。

でもやはり大切なことは、自分を持つことではないかな?と思います。
つまり、上に行こうと思う人は、どんなに@社会でも、あがいて抜け出そうと努力するしかないのかなと。
こんなことを言うと、では夫子供を捨てるのか?と言われるかもしれませんが、極論を言えばそれもある程度は良しではないかなと。

昨今は在宅ワークもできますのでNHKで例示していたのはITプログラマーとかの話でしたが、こういった職種であれば、自宅でも仕事は可能です。単純な、地方の女性は可哀想というお涙頂戴的な話ではありませんでした。さすがNHKの番組です。

話は変わりますが、今度は当社の話。
地方は大家族が多いと先述しましたが、そんな地方でも最近はシングルマザーの方(特に女性)が増えてきています。
そのような方は、子供が小さいと保育園送迎等本当に大変そうにしているのですが、私個人はそういった人を応援しています。(シンママに限ったつもりはありません。)

時々面談する時でも、そういった人には「子供をどうしたい?」と質問します。
そうするとほぼ皆さん口を揃えて「良い教育をしたい」「立派な大人に育てたい」と言われるのですが、私はそれを全面的に応援してあげたいと考えています。
子供が小さいと確かに急な病気や送迎で忙しい時もありますが、シングルマザーの人は生活が懸かっているだけに必死なのです。
だからこそ仕事を誰よりも一生懸命やりますし、真面目に取り組みます。
だからこういった真面目な人には、是非真面目に仕事をして認められて、管理職を目指して欲しいと言ってます。

万人にとって優しい会社、待遇の良い会社を経営することは私の能力では出来ませんが、頑張る人が報われる会社になら出来ると思っています。

私の夢は、こういった人が苦労して子供を育てて、その子供が東京の大学に通えるようになって、その時、自分が東京で親代わりをすることですね。子供が女の子だったら親に代わって、変な虫が付いていないかチェックしたりしてね。(笑
そんな日が来れば嬉しいなあ。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 15:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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