2018年03月05日

SHOPMASTER復活?

先週からヨシムラの方では本社ビル建て替えのための閉店セールに入っています。

オーダースーツのヨシムラ
 閉店セールのご案内
  http://www.vightex.com/new/2018/02_sale/index.html

このイベントは3/1〜20までやっているのですが、長期間の閉店セールのため、期間中にイベント性を持たせたいと言われ、なんと私(吉村)がSHOPMSTERに復活することになってしまいました・・・(期間限定3/12-20)

ビッグヴィジョンのお客様には想像付かないと思いますが、実は私は7前にビッグヴィジョンの代表になる直前まで売り場に立っておりましたし、その後もどうしても店舗が回らなくなった時(滅多にありませんが)、店頭に立ったこともありますから、接客・採寸は問題なく出来るんです。(一応)
(意外と企業規模が大きくなるとこういったことが出来ない/やらない方多いですからね。)

とはいえ、ここ数年は社長業が忙しく店頭に立つことが出来なくなってしまったのも事実で、実は簡単に”初代SHOPMASTER復活!”と言われても、頭も身体もの準備が出来ておりません。

そこで正式なSHOPMASTER復活は3/12〜だとしても、その前の日程も閉店セールでお客様が多いだろうと思い、自分のウォーミングアップ※を兼ねて3/1の初日から店頭のお手伝いをしていました。
※:ウォーミングアップというより本番に備え、身体を鍛え直すというニュアンスですかね。

で、閉店セールが始まると・・・

お客様が来るわ、来るわで大変な事態に。。。

3/1(木)30名様
3/2(金)25名様
3/3(土)70名様
3/4(日)50名様


レディースを含めると何と!4日で約200名様ものお客様がご来店、ご注文されました。

その中には、『伝統ある本社ビルが建て替えになるって聞いたから、やって来ました!』というお客様や、10年ぶりぐらいのお客さんが来られ、私が売り場に立っているのを見て、『お互い年取りましたねぇ・・・』とか、いやはや本当にありがたい限りです。

そんなこんなで3/1〜は私としてはSHOPMASTER復活に向けてのウォーミングアップのつもりで店頭に立ったはずが、いきなりバリバりの最前線で営業してしまいました。

〜ヨシムラのセールでお越しのお客様へ〜

閉店セールにお越しいただき、本当にありがとうございます。
ご来店時にはお待たせしてしまい本当に申し訳なく思っております。
お待たせしてしまってこんなことをいうのは失礼なのですが、スタッフ全員皆様のご来店のお気持ちに答えるべく、連日深夜まで残業しながら縫製指示書を作っています。
出来上がりをどうか楽しみにしていて下さい。

追伸:上記4日間のうち、2日間の夜ご飯はすき屋の牛丼でした・・・

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2018年02月24日

SHOPMASTER復活


年が明けてアッという間に2ヶ月が経ってしまいました。
3月決算の方は、アッという間の決算月ですね。

ビッグヴィジョンも3月が決算ですので、そっちはそっちで気がかりですが、今私が一番気がかりなのはヨシムラのほう。

そう、いよいよ3/1からヨシムラの閉店セールが始まるのです。

ヨシムラの方は、自身が15年間SHOPMASTERをしていたこともありビッグヴィジョン以上に愛着があるのですが、本社ビル建替に伴い、神田本店を一時閉店し、建築期間中はビッグヴィジョンの神田西口店(跡)へ移転します。


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その関係で3/1〜閉店セールなのです。

ですがこの閉店セール、SHOPMASTER佐野君にとっては生まれて初めてのこと。
(元々、佐野君は店舗での販売が主でしたから、営業企画的なことのキャリアが少ないのです。)

そんなこともあり、ここ1ヶ月事あるごとに佐野君と打ち合わせをしていたのですが、、、
彼自身で答えを導き出させないといけないため、企画は遅々として進みませんでした。

で、彼が閉店セールを盛り上げるため、悩んだ末に出した結論が『 初代SHOPMASTER復活 』だったのです。

『社長、1週間だけ売り場に復帰してもらえませんか?』といわれてしまうと、上司として先輩として、嫌とは言えません。

ということで、久しぶりにSHOPMASTER業に復活です。

青森工場の皆さん、ビッグヴィジョンスタッフの皆さん、せいぜい鬼の居ぬ間の洗濯をして下さい。

SHOPMASTER復活は、3/12-20 ですよ〜。 笑



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2017年11月07日

本社ビル建替え

ヨシムラが東京(神田)に進出してはや60年
もちろん私自身は生まれていないのですが、その当時はこの神田須田町界隈は須田町交差点に都電が2経路走り、万世橋には国鉄の駅があり、と今では想像できないほどの活気だったそうです。
蛇足ですが、パチンコ屋さんや特殊浴場なども複数あり、相当な繁華街だったようです。

そんな神田須田町に当社がビルを建てて50年が経ちました

ご存じの方はいないっと思いますが、進出当時は50坪ほどの土地建物で今の約半分の広さでしたが、昭和30年代に隣地を購入する形で、約100坪程度になりました。

このため、後から立て直したビルを古いビルに無理やり一体化させた形状になっています。

そんな歪なビルのため6年前の東日本の震災では亀裂が入り、上層階はその後雨漏りがしたりと色々と大変でした。

まぁ、築50年以上ですからね、仕方ないのかも知れません。

そんな伝統ある?本社ビルですが、とうとうこの度建替えることが決まりました。

来夏から建替え工事を始めて、オリンピックの2020年春に完成予定です。

建替え後は、現在は5階建てのこの建物がなんと!倍の10階建てになります。
10階全部を当社で使用することはありませんが、それにしても10階建てになるとは、驚きです。

そんなこんなで、今の私の仕事の大きな部分を建替え検討に費やさなければならなくなっています。

目下のところ、外見的なデザイン等はあらかた決まりましたので、これからは移転準備や在庫の整理などをどうするかの検討です。

どこかの段階では在庫処分セールなども行ないますので、その際は是非皆さんご協力をお願いいたします。

それにしてもやることが多くて大変です。。。



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2017年05月01日

久しぶりの接客

早いもので私がビッグヴィジョンの社長になって今年で6年目になります。

それまでは何をしていたかというとヨシムラの社長であり、SHOPMASTER(いわゆる店長)をしておりました。
ですがヨシムラの方は事業規模が小さいため社長業というより店長職がメインだったのですが、それがビッグヴィジョンの社長になることで“社長業”がメインになってしまいました。
またビッグヴィジョンの他、縫製工場の代表もやっていますからますます社長業メインでした。

ですからここ数年は殆どオーダーの接客は出来なくなっていたのですが、
今般の人事異動でお膝元のヨシムラの高岡SHOPMASTERとビッグヴィジョン側の佐野店長(エソラ池袋店)が交替人事となり、引継ぎ期間が短いということもあり、私から直接ヨシムラのSHOPMASTER業を佐野君にレクチャーする必要が出てきてしまいました。

そこで、改めてヨシムラとビッグヴィジョンの違いを考えさせられたのですが、

時々メールでも
ヨシムラとビッグヴィジョンはどこが違うの?』と聞かれるのですが、

ヨシムラとビッグヴィジョンは(BVの中国縫製分を除き)基本的には国内縫製は同じ縫製工場(ほぼ同じ縫製グレード)を使っています。
この点では両者はほぼ同じなのですが、実の所、技術面やファッション感度面ではやはりヨシムラの方が専門店の強みが生かされているためお客様毎の単価が高いです。

専門店の強みというのは、オーダーのコンサルティング能力の違いというか、時間をかけてじっくりオーダーを受けるというのはヨシムラの強みです。
(一方で、ビッグヴィジョンの方は単価が総じて安く、早く接客対応できるところが強みです。)

前置きが長くなりましたが、こういった環境の違いから高岡君、佐野君が異動により困惑しているので、今日は佐野君にヨシムラの接客を見てもらおうと思い、一緒に接客をしました。

ご対応したお客様は、『1930年代風のスーツを作りたい!』という方。

単なるマニアではありません。
何でもその時代を背景としたミュージカルを演じる役者さん。

時代背景に忠実にすれば素材も当時の肉厚素材を使わなければなりません。
でも、肉厚の素材は舞台など照明が強く当たるところでは暑苦しく、演出的に少し不安が残ります。
だからそれも考慮しないといけないお客様です。

見た目は1930年風、でも現代的な素材感、そんなものはないか?など
色々と(生意気な言い方ですが)レクチャーいたしました。

大体のところは事前のお電話でお伝えしていたのですが、当日お越しになった方は、俳優さん、スタイリスト、1930年代スーツを良く知る服飾研究家の方の3名。

ご対応した時間は採寸時間を含めたっぷり1時間半掛かりましたが、とても楽しく1930年代風スーツのオーダーを受けることが出来ました。

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※:まだ未公開情報のため皆さんの顔が分からない画像にしています。

ビッグヴィジョンでは1名のお客様に1時間以上の接客時間をかけることはまずありません。
やはり低価格ゆえに、お客様の回転がそれなりに必要だからです。
一方、ヨシムラは1着1着のオーダーを大切にする。(その分価格も高い)

どちらが良いかはお客様が決めることですが、中で働くスタッフはそれぞれの立ち位置で、立居振舞いが変わるため大変です。

佐野SHOPMASTER、これから何をすべきか?何となく分かってくれたかな?

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2017年02月10日

社員旅行

社員研修旅行

吉村株式会社では、毎年2月に社員研修旅行を行なっていますが、今年も2/10-12で行って来ました。
(研修ではありますが、例年1日勉強、もう1日は遊びとなっています。)

今年の行き先は、山形県新庄市にある山形工場仙台・松島

山形工場は1年半ほど前に、廃業する縫製工場の設備一式を買い受ける形で買収した縫製工場なのですが、普通は新たに工場を設置した場合、品質や稼働率が一人前になるのに数年要しますが、わずか数ヶ月でそこそこの稼動になった、当社でも優等生の工場です。
(↑ちょっと褒めすぎかな?)

また工場へは以前ビッグヴィジョンの大阪ドーチカ店で勤務していた増田氏が工場管理の責任者として赴任したこともあり、皆、少なからず親近感がある工場です。

朝東京で集合し、山形新幹線に乗り、ビューンとアッという間に山形新幹線の終点新庄か!と思いきや、悲しきかな、山形新幹線は福島から先は急に速度を落とし在来線の急行状態。。。
加えて、風雪に弱いため、30分遅れとさんざんなスタート。
う〜ん、東北地方ならではの厳しさを実感。

それでも新庄につくと、工場見学前の腹ごしらえとばかりに、新庄名物『とりもつラーメンを食します。
う〜ん、なかなか美味しい(因みに、市内で一番の有名店にお邪魔しました!)

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お腹が落ち着いた後、次は工場見学

山形工場は現在従業員約70名
スーツの上着とベストを1日約90着ほど縫っています。
ご参考:一昨年買収した山形工場は、同時に秋田工場も買収しましたが、山形工場が上着を縫い、秋田工場がパンツを縫うという役割分担です。

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普段は仕上がったスーツだけを見ている我々ですが、縫製する現場を見学するのは大変勉強になります。

何故、勉強になるか?というと、スーツを販売しているだけですと、
スーツがあたかもベルトコンベアーに生地を置けば、ポンとスーツに出来上がるかのような簡単なイメージしか湧きませんが、
どんなスーツでも完全自動化されている訳ではなく、職人さんたちが1つ1つのパーツから手で縫い上げて、それをスーツに完成させている訳で、販売しているだけでは見えない“苦労”を垣間見ることが出来るからです。

これを見ると1着15、000円程度の仕立賃でよくここまでやってくれるな。。。と感服します。

長くなるので先を急ぎます。
工場見学が終わると、ホテルにチェックイン、そしてその後は懇親会です。
今回は、山形工場に赴任中の増田氏が参加してくれて盛り上がりました!

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さぁ、明日はバスで仙台松島です!


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2017年01月20日

旅立ち

今日は、ヨシムラの方で送別会がありました。

退職する子は、5年半ほど当社に勤めたのですが、家庭の事情で実家のある北海道に帰らなければならなくなり、やむなく退職することになりました。

元々、北海道育ちだった彼は当社へは、当初は服飾系の専門学校を卒業した後、当社でははじめはアルバイトで勤め、真面目な働きっぷりから社員にならないかと勧めた結果、社員になった子でした。

彼の勤務したこの5年半という月日は、実は私がビッグヴィジョンの社長に就任した時期と見事に重なっていまして、
私が慣れない社長業で悪戦苦闘していた時、現場でビッグヴィジョンを支えてくれていたヨシムラ側のスタッフでした。
補足:ヨシムラはビッグヴィジョンの生地の商品手配などをしています。

また業務が慣れてくると、本来は服飾系専門学校卒だったため生地のバイヤーをやりたかったのですが、他のスタッフとの兼ね合いから、どうしても海外縫製分の再プレス工場へ勤務してもらったりと、会社に良いように使われていたのかも知れません。

それだけに私としても大変頼もしく、ありがたい存在でした。

その彼が退職です。

本音で言えば、残念ですし悲しく寂しい出来事です。
でも、それを言っては彼も新天地で前に進めません。
私が彼の後ろ髪を引いてしまうことになります。

頑張れよ!
この5年頑張ったんだから新天地でも大丈夫だよ!


送別会ではこういう言葉だけを掛けるようにしました。

K君、ありがとう!君なら出来るから頑張れよ!

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2016年06月09日

嬉しいコメント

最近はビッグヴィジョンの社長業や、縫製工場の社長業が忙しく、どうにもこうにも接客が出来ない私ですが、昨日、たまたまヨシムラの店頭におりましたら、昔のお客様がご注文のお引取りにお越しなり久しぶりにお客様のご対応をいたしました。

そのお客様は私には印象が強く、以前↓でご注文の顛末を紹介したことがあるようなこだわりの強い方。

2008.09お客様ありがとう

それはさておき、7〜8年前のご注文で私がご担当したお客様が私が現場を引退?した後も引き続きご注文下さっていること、本当に嬉しいです。

で、そんなYさんが今回ご注文されたのが新商品のクールドッツ

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もともとデザインにもサイジングにもストイックなYさんでしたが、その反動で着心地についてはやや苦しい思いをされておりました。
(つまり、タイトフィット好みなのですがタイト過ぎて“ゆとり”がなく結果、格好良さのためにパツパツで、快適さを捨てていたという意です。)

そんなYさんですから、今回のクールドッツ素材はストレッチ性が強いため、見た目と快適さが両立できるということでご紹介したのだと思います。


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※:画像は私の私物から。どうですか?凄くストレッチする感じが分かりますか?

出来上がりは、、、素晴らしく格好良かったです!

ただ、残念なのが、私がたまたま店頭にいた時のために、写真を撮れなかったこと。

これではブログに載せられないな。。。と思っていたところ、今朝方玉岡さん宛てにこんなメールを下さりました。

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玉岡様

いつも大変お世話になっております。

今回のパンツ、最高です

あの後、銀座に買い物に行ったのですが蒸し暑いコンクリートの上を歩いても風が通る度にスースーしてとても気持ちがいいですね。

また、しゃがんでもパッと生地が復元するのでヘンなシワが残らず、いつもシャキっとしてくれているので夏場は頻用させて頂きます。

機能性素材のパンツは初めてだったのでとても驚きと感動に包まれています。
いつも本当にありがとうございます。

取り急ぎ御礼と感動をお伝えしたくメールさせて頂きました。

それと、社長と久しぶりにお会いできてとても嬉しかったです♪

※ ただ、一点だけ。
脇ポケットの深さが深かったです。今後は深さ12cmでお願いしますね♪


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最後にちょっとだけ宿題をいただいてしまいましたが、私のことにも触れてくださり、嬉しいコメントをありがとうございました。

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2016年01月14日

友人は部下の先生?

私には色んな友人がおりますが、誇れる友人の一人に明海大学のM理事長がおります。

明海大学:http://www.meikai.ac.jp/

彼とは中学、高校、大学と同じ学校に通ったのですが、クラスが一緒になったこともないのに意外と仲良く過ごし、でも社会人になってからはお互い住む世界が違うこともあり、疎遠になってしまっておりました。

そんな彼と最近大学卒業25年を前にしたイベントで再会する機会があり、お互いの近況を話しつつ、私の話をした際に、吉村は『今、スーツ屋をやってるんだ!』ということになり、スーツを作りに来てくれたのです

私 :おーっ、良く来てくれたね!ありがとう!
M君:吉村の会社、神田なんだ?迷ったよ?!
私 :うん、祖父が大阪で興した会社だけど、神田でももう60年だよ。

なんて、お互いの今の状況などを一通り話をしながら、スーツの注文
(さすがはM理事長!ロロピアーナとゼニア、ダンヒルの3着お買い上げ!)

それはさておき、M君と色々話をしていると、、、

私 :M君、明海大学ってどんな大学なの?
M君:浦安にある大学で、、、(色々と話す)

すると、横にいた玉岡氏が・・・

玉岡:えっ?!明海大学って、安藤君(ヨシムラのスタッフ)の出身大学ではないですか?

すると、裏で仕様書を作成していた安藤君が

安藤:M先生!!!

私 :えっ?安藤君が明海大学卒業なのは知っていたけど、まさか理事長と直接面識あったの?

安藤:えぇ、授業を取っていましたから!
M君:おぉ〜、安藤君、久しぶりだね。

いや〜っ、世の中狭いものです。

しかし、安藤君にとっては、直属の上司&昔の恩師が繋がってしまったから、相当バツが悪かったに違いありません。

ちょっと珍しいことがあったので紹介してみました。

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2015年10月17日

仮縫

紺屋の白袴ではありませんが、この秋冬、自分自身スーツをオーダーしていないことに気付きました。
正確には気付いてはおりましたが、なかなか時間が取れず検討する余裕がありませんでした。

私の場合、さすがにスーツ屋の社長さんですからそれなりに考えてオーダーしないと、皆さんの期待に反することになりますし、
今のところ、それほどスタイルも悪くなっていないので、私のスーツは1シーズンそのまま店頭用見本服になることもあるため、店舗スタッフ期待しているのではないでしょうか?
(実際、最近は高岡店長の物が多くなりましたが、ヨシムラでは以前は店頭に飾っているスーツ・コートなどは殆どが私の私物でした。)

で、先日ようやく少し時間が出来たのでオーダーしたのが、今期ビッグヴィジョンで話題となっている『絶対の逸品』シリーズからカシミヤ100%の黒地シャドーストライプ柄。

ヨシムラの方ではまだ公開していませんからご存じない方も多いと思いますが、なんと!カシミヤ100%の生地でスーツ地をオリジナルで作ってしまいました!
ジャケットやコートではカシミヤ100%は多いですが、スーツとして作る場合には、物性的に弱いカシミヤは一般的には繊細すぎて適さないと言われています

それは、ジャケットやカシミヤなどでは原毛が短いもの(紡毛糸ぼうもう)を使うため耐久性が劣るのですが、それをより高価な繊維の長いもの(梳毛糸そもう)を使うことで生地の織り密度を高め耐久性を上げるのです。

当然こうなると上質の原毛を、しかもたっぷりと使いますからどうしても高額になってしまうのですが、まぁ、私も一応社長ですし、これぐらいのものを着ないとそれこそ冒頭の『紺屋の白袴』になってしまいますからご容赦下さい。
(無論自腹ですが)

で、今日は土曜日ということもあり、朝一番ではお客様のご予約がなかったのでヨシムラのスタッフの研修をかねて自分自身の仮縫いをしてもらいました。

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仮縫いを行うのはヨシムラのイ君
先生は、ビッグヴィジョンでも仮縫いを行っている福田君
その他、ギャラリーも数名

私の場合は、毎シーズン大抵1着フルオーダーで注文しますが、40台半ば過ぎになってもお陰さまで体重は殆ど変わらず、体型は維持しております。

・・・と思っていたのですが、仮縫は真実を語ります。

前回の型紙をベースに仮縫いをしたところ、、、
体重が変わらない=体型が変わらないはずが。。。
胸周りはサイズダウン+お腹回りサイズアップ


ということになっていました。 が〜ん×××

私のスーツが店頭の見本服に適さなくなる日が近いのかも知れません。
少し頑張って、筋トレしなくては・・・

まぁ、それはさておき、半月後、カシミヤ100%のオーダースーツの見本服が仕上がりますからどうぞ楽しみにしていて下さいね。

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2015年03月13日

業を守りて、創業の難を知る

私のもともとの出身会社は、吉村株式会社と言いまして、創業130年を超える生地屋(当時は羅紗屋)です。

この会社は明治初期に、私の祖父が大阪の谷町で創業したのですが、祖父の時代に大変な財をなし、私の父が子供の頃には宮家が家に遊びに来たことがあるぐらいの豪商でした

その後、父の代にはそこまで会社は大きくならず縮小し、今に至っていますが、それはさておき、先日、その祖父が足しげく通っていた割烹が大阪にあり、そこに行って来ました!

お店の名前は、とんぼと言って、大阪の昔の旦那衆には良く知れたお店。

創業はこちらは更に遡ること20年の創業150年!老舗中の老舗。

でも、残念ながら吉兆などと比べれば、吉村家同様時代の波に乗らなかったのか、今のお金持ちにはあまり知れてはいないのかも知れません。。。

その店に、先日久しぶりに行ってきました。

私は、吉村家ということもあり、大して通いもしないのですが、一応常連さんに加えて頂いていたのでこの日は個室に通されました。

そこで壁を見てみるとこんな立派な掛け軸のような焼き物が飾ってありました。

tombo.JPG

読んでみると

守業方知創業難


と書いてあります。

「???」そこで女将さんに聞いてみると、、、

この言葉は、

業を守りて、創業の難を知る』と読み

創業の頃の苦難を知って事業を守る』という意味なんだそうです。

大変意味深な言葉ですね。

忘れないよう、大切にしたいと思い、ブログに書かせて頂きました。
私も肝に銘じます。

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