2025年01月22日

日経新聞より・・・

私共の業界は世間全体から見れば大変ニッチな業界ですので、よもや日経新聞に同業の話が掲載されるとは夢にも思いませんでしたが、昨日の日経朝刊に、大賀さんのことが掲載されていました。

同社は創業は吉村と同じ大阪の谷町。
所在も昔の大阪吉村から20-30mしか離れていない場所が創業ですからひょっとしたら先代同士面識があったのかもしれません。

バブルの頃はキングタイガーというブランドで既製服販売を中心に大阪や北海道、宮崎他数か所の縫製工場を持ち、多分日産500着位の生産はしていたんではないかと思います。

その大賀が昨年7月に民事再生をしたのですが、日経新聞の記事では太文字タイトルで
【遅すぎたスポンサー探し】【紳士服の老舗、改革手つかず】と書かれていました。

記事によれば同社は1992年には335億(内部留保131億)だったのが、破綻時の2023年7月期には27億まで、およそ1/12まで売上が落ちたそうです。

記事では、クールビズやコロナによる社会変化、在宅勤務が増えることによるスーツ需要減少という変化への対応が遅れ、この結果に至った。
その間、なぜスポンサー探しをしっかりやらなかったのか?

先代が築き上げた歴史、伝統、実績を守ることを優先し時代から取り残される老舗も少なくない、と厳しく書かれていました。

(ここまではほぼ記事で書いてあることをトレースしています。ここからは私の意見です。)

実のところ大賀は当社とは結構関係が深い企業でした。

まず当社の玉岡取締役をはじめ役職員に大賀OBの人が結構いるという点。
それ以外にも、こんな関係がこれまでありました。

三久服装:同社はヨシムラのグループ企業で今はリフォーム(お直し)を中心に営業していますが、10年ほど前まではハンドメイドの仮縫い付きフルオーダーの縫製工場でした。
約15年位前に、同社が倒産しかかった時に吉村が債務を肩代わりする形でグループ企業にしたのですが、実は、同社の買収前の主要顧客が大賀でした。
何故倒産しかかったかと言うと、簡単に言うと売上の7割を占めていた大賀が優越的立場を使い、1年中、閑散期料金を適用し取引していたからです。

ですから、吉村が買収した後、大賀からの取引を削減するよう指示をして(その分をヨシムラ側からのオーダーで補って)会社は再生しました。

まぁ、昔ながらの、下請け業者叩きをされていたという事です。

オリテック青森:こちらは皆さんのスーツを縫製している縫製工場ですが、こちらは大賀さんが縫製工場を縮小する際に、代替工場として当社に縫製依頼がありました。
ですが、その以前に同社から同じように下請け工場を打診してきた時(その時は当社も積極的に受けたのですが)「大賀用に一日●●着の生産枠を作ってくれ」と言われ枠を作ったのに待てど暮らせど注文が来ず、繁忙期の一番のピークになって「●●着の枠があるから作ってくれ!」と要求され、閉口したのをよく覚えています。
ようは自社ファーストが強烈に強いんですよね。

ですから、工場縮小(閉鎖)で代替工場としての生産を依頼された時も当社はお断りしました。

以上は、私の実体験に裏付けされた意見です。⇒続編に続く
posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:52| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

⇒続編

では、大賀はどうすれば良かったのでしょうか?
この業界を行く末を考える時、時系列では次の認識がないとダメだったように思います。

2000年代:
・10年後から現実に直面する団塊の世代引退問題
・インターネットの普及
・百貨店ビジネスの終焉※
 ※世界的に見て日本の百貨店は明らかにオーバーストア。数が減るのは必至。
・コスト削減のための海外工場移転

2010年代
・現実となる団塊の世代引退問題
・インターネット普及に伴う百貨店ビジネスの急激な衰退
(ショールーミング化、価格コム台頭)
・温暖化問題からのクールビズ

2020年代
・少子高齢化によるスーツ需要の減少
・現実となった百貨店の廃業ラッシュ
・ビジカジの世界的な潮流

この中で大賀の最大のミスジャッジは2000年代には既に明白にわかっていた百貨店ビジネスの終焉に対して対処が遅れたことではないでしょうか?

同業のオンワード樫山が頑張っているのは、このことを見据えて、百貨店と言う他人様の店舗での販売から、自社で直接販売する方法にシフトしていったことでしょう。
大賀さんはそれが出来なかった。

さらに言うと、コロナ直前位にオンワードが不採算百貨店のオーダーサロンから撤退した際に、その跡地を大賀が拾って出店していったことです。
「天下のオンワードが運営してダメだった場所を、二番手以降の会社がやってもダメでしょう?まして、上述のように百貨店は衰退産業なんだから。」というのが私の見立てでした。

ここで傷口が広がってしまったんでしょうね・・・

追い打ちをかけたのはきっとコロナでしょう。
コロナで百貨店が臨時休業した時、縫製工場を抱えているともうどうしようもない。まぁ、当時は雇用調整助成金があったからギリギリで凌いだのでしょうが、焼け石に水だったのでしょう。
こんな時、当社のような野武士集団は、どんな仕事でもどん欲に拾ってくることで何とか凌ぎましたが、老舗大企業はダメだったんでしょうね。

どうでも良いことかもしれませんが、同社は昨年まで某大学のOB会でスポンサーをしていました。
私はそのOB会でのスポンサー掲載広告を同社が破綻した後、目にしたのですが破綻前資金繰りが苦しい中、大学のOB会への広告(=つまりは広告効果というよりは社長さんの自己満足での広告)なんかよくやれるな、と批判的に見ていました。
こういった甘さも破綻の遠因になっているのかもしれませんね。

随分この話題を長く書いてしまいました。
関係者の方がご不快に思われたらお詫びします。
(が、自分なりの信念をもって書いているつもりです。)

この業界に長く居ますと色んな企業の栄枯盛衰をよく目にします。
どんな仕事でも奢らず、謙虚に。
この気持ちを忘れないようにしたいと思います。
今は批判できる立場でも、将来自分がどうなるかは分かりませんからね。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:51| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月20日

行き過ぎた正義感

https://news.yahoo.co.jp/articles/e9a090d63c149c7e49257960c35631514e654b84

兵庫県の斉藤知事の周辺でまた自殺者が出たそうですね。

自死、なんとも嫌な言葉です。
親からもらった生を自ら捨てるなんて。

銀行に対し連帯保証をする会社経営を長らくやっていますと、会社の万が一を常に考えるものですが、万が一会社を倒産させてしまったとしてもその責任の取り方を自死にだけはしたくないものだと思います。

今回自殺された方は元県議で百条委員会の委員だったとのこと。
斉藤知事を批判する側だったのでしょうか。
知事が再選したため劣勢に立たされたのでしょうか?
SNSでの批判に耐えられなかったのでは?と言われています。

しかし、なんで日本はこうもSNS等で人の批判を繰り返し、うっぷん晴らしをする人が多いのでしょうか。
斉藤知事の問題も兵庫県に関係がある人が言う分には良いと思いますが、全く無関係な人がしかもSNSの匿名で言いたい放題し、それで人を攻撃するというのはあまりに酷い話です。

でもきったこういった批判をする人は、自分は正しいと思っているんでしょうね。
明らかに行き過ぎた正義感だと思います。

SNSで注目されるからと言って、にわか評論家気取りも嫌なものです。
(かくいう私もこの話題をブログに出すという点で、批判のそしりは免れないとも思っています)

ただね、日本人ももう少し打たれ強くなる必要もあるとも思うんですよね。

トランプさんが良い例ではないですか?
批判をものともしないで自分の考えだけを正当化する。
まぁ、あれは行き過ぎでしょうか。

どっちにしても苦しんでいる人に追い詰めるのではなく、もっと寛容になるべきではないですか?
posted by オーダースーツのヨシムラ at 08:34| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月17日

笛吹けど踊らず

年も明け暫くたち、日常が戻ってきました。
私の仕事もお正月の初売りモードから2025年春夏物へシフトチェンジです。

そんな中ですが今日は珍しく!講演会に行ってこようと思っています。

誰の講演会か?というとなんと!石破総理

所属している会の年始イベントで石破総理が来臨され講演をされるというので聞きに行くのです。

総理周辺の直近の発言と言うと、今朝のNewsで「石破総理が中小企業の賃上げ・価格転嫁支援などを表明、早期に下請法改正へ」と挙げられていました。

Newsソース(社外リンク):https://news.yahoo.co.jp/articles/c771d359a4836be728d7c7b58b9244e60cce42d3

が、中をよく読むと、中小企業の賃上げを実施するために

▼適切な価格転嫁
▼生産性の向上
▼現場で働く人のスキルの高度化が重要

とのことですが、さてさてご本人の口からどんな話がきけるのやら。

個人的には↑の▼で書かれた3項目はまさしくその通りと思いますが、それが出来ないから苦慮しているのが中小企業ではないでしょうかね。

▼適切な価格転嫁:下請法を改正して罰則を作っても指導された1年は仕事はあるでしょうけれど、翌年仕事がなくなることをどう考えているのでしょうか?

▼生産性の向上:大切な問題ですが、これが出来ないから苦しんでいるのではないでしょうかね。設備投資→お金が必要→今はコロナ融資の返済で手いっぱいというのが大方の中小企業でしょう。

▼従業員のスキル高度化:働く人が“楽”を求め、それを守ろうとする今の労働基準法の考えでは仕事への厳しさってなかなか生まれないんじゃないでしょうか。
リスキリングをどんなに叫んでも現状で安穏と出来るなら、リスキリングする人は増えないのでは?

今の中小企業の問題は、最低賃金だけどんどん上がってしまった結果、入社1年目の人と入社10年のベテラン社員や責任ある立場の社員との給与格差が縮まった結果、管理職のなり手がいなくなっていることなのだということに、どうしてメスを入れないのでしょうね。。。

一国の総理大臣の考えをじかに聞いてきたいと思います。(今から出発)
posted by オーダースーツのヨシムラ at 10:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年01月01日

年頭のご挨拶

読者の皆さん明けましておめでとうございます。
年末の最後の週は寒波に見舞われ、新潟・東北は大雪で、一部のお客様には物流面で遅延しご迷惑をお掛けし、申し訳ありませんでした。

さて
世の中はインフレ、円安で、輸出企業の皆さんは好業績のようですが国内の消費関連の業界はインフレ、最賃大幅引き上げで青色吐息の所も多いように思いますが明けた2025念はどんな1年になるでしょうか?(かくいう私共のファッション業界の小売り、最賃UPの影響が強い縫製業も非常に苦しい業界です。)

毎年言っているような気がしますが、やはり変化の1年になり、変化に付いていけない者が脱落する1年になるように思います。

読者の皆さんのいらっしゃる業界でもそうでしょうけれど、(メンズ)ファッション業界でいうと、近年、こんな流れでした。

(コロナ前)
・少子高齢化で安く大量に販売する既製服が苦境に陥る
⇒(変化)AOKIなどは多角化して快活クラブなどを経営
⇒(変化)低付加価値の既製服から高付加価値のオーダースーツへ

(コロナ中)
・外出自粛、在宅ワークによりスーツが不振
⇒(変化)ビジカジアイテムの増加
⇒(変化)医療用防護服の縫製

(コロナ後)
・スーツ文化の衰退、ビジカジの世界的広がり
???

最後の“スーツ文化の衰退、ビジカジの広がり”への変化は???を付けました。
これが当社の属する業界(スーツ販売業、縫製業)が直面する課題です。

では???に対してどうするか?

それこそが各社“社長”の仕事だと思っていますが、当社の場合は、本業に忠実にまずはビジカジアイテムの開発及び社内普及だと思っています。

昨年の暮れぐらいから社内の一部スタッフと新素材開発や新しい型紙、仕様の研究を始めています。

具体的なことはまだ申せませんが、これまでオーダーでは不向きとされていた素材をどう製品に取り入れるか?そんなことを議論しています。
ひょっとするとこれまではオーダーでは是とされていた物を否定し、これまで否とされていた物を是とするかもしれません。

色んな批判やご意見はあるでしょうけれども、やはり変化に対応できない企業は淘汰されるという信念の元、率先して苦労したいと思います。

どんなアイテムが出てくるか?読者の皆さんもご期待ください。

仕事をしている以上、楽なことってないですね。
毎年どんどん忙しく、やることが増えていくような気がします。
でも、こうすることが成長であり、進化であると信じて今年も頑張りたいと思います。

どうぞ温かく見守っていただければ幸いです。

吉村株式会社
株式会社ビッグヴィジョン
オリジナルテクノロジー株式会社

代表取締役 吉村雅隆

posted by オーダースーツのヨシムラ at 09:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月28日

スキャンダルを犯す有名人は島田紳助になればよい?


ここのところ政治家、芸能人、スポーツ選手もろもろ有名人のスキャンダルをネタに批判する人が多く、食傷気味です。

最近では元SMAPの中居君でしょうか?
詳細は興味がなく調べていませんが、不倫ですか?女性とのスキャンダルで1億使い金を払い、守秘義務を交わし示談(和解)したのに、リークされこのことが原因で第二第三の松本人志のように扱われ、芸能界引退説まで出てきている有様。

私の個人的な考えは、犯罪は批判されるに値すると考えますが、不倫は夫婦間での問題ですし、仮に犯罪であっても当事者間で示談が成立しているのであればそれを世間が批判し、正義?を振りかざすのはナンセンスだと思います。
まして今回は1億近いお金ですからね。
(状況を十分知っている訳ではないので断言はできませんが)女性側が守秘義務に反して情報を出したのであれば、それこそ契約不履行で訴えられる事案となるやもしれません。)

しかし日本はなんでこんなに不倫に厳しいのでしょうね。

江戸時代は風呂は混浴だったと聞きますし、昭和の中期ごろまでは夜這い文化もありましたし、昭和の政治家・芸能人は二号さんや非嫡出子は普通にいましたからね。私の家(吉村)も遡ると、お妾さんの家だったと亡父から聞いたことがあります。
(山嵜豊子の初期作品“ぼんち”には二号さんの生きざまについてよく書いてあります。)

海外を見ても、アメリカのクリントン元大統領は執務室で女子大生と××しても任期全うしていますから。

どうして有名人のその人の能力と下半身を一緒に考えてしまうんですかね。

そう思うと、かれこれ15年近く前になりますか?
島田紳助氏が暴力団との付き合いをすっぱ抜かれた後、さっさと芸能界を引退し、宮古島(?)に移住・余生を楽しんでいるのを見ると、そこそこ金をため込んだ有名人は今後、島田紳助氏の後追いをするようになるのではないか?と思ってなりません。

えっ、私は。。。?
そこまで有名でないのでスキャンダルにはならんでしょうし、そこまで大物でもありませんので大丈夫です。
早く引退したい気持ちはありますけどネ(笑
posted by オーダースーツのヨシムラ at 09:20| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月16日

風邪ひきました

師走も半ばを過ぎるといよいよ慌ただしくなりますね。

師走と言うのは定例行事が多くなりますが、私の場合、12月4週あるうち、全ての週末が!“忘年会出張”です!

1週目山形工場
2週目新潟工場
3週目秋田工場
4週目青森工場

正直、金曜日に忘年会があったとしても、忘年会は夜ですから早くても帰宅は土曜日午後。
土曜日に忘年会があった場合は、早くて日曜日の午後、帰宅です。

加えて、本社が神田(東京駅から1駅)のため、帰宅と言っても、家に帰る前に本社のある神田を通るため、どうしても仕事が気になり、出張帰りに2時間3時間と仕事をしてしまいます×××

結果、12月はほぼ休みなし!これがここ10年ずっと続いております。

は〜っ、気が休まる時がありません。

加えて先週末からの寒波で、思わず風邪を引いてしまいました。。。

折角、土曜日夕方に帰宅したのに、日曜日は寝込む。
翌月曜日は、熱があるにもかかわらず来客があるため元気よく?出勤

ダメですね。昭和の人間は。

タイパ、コスパと言われる昨今ですが、タイパでは生まれない何かを求めてしまうところは、簡単に変えられそうにありません。

皆さんはどうですか?

因みに、忘年会での私の役割は、はっきり言って盛り上げ役です。
普段コツコツ寡黙に仕事している女工さんたちはこういった時、非常に強い態度で私に臨みます。
カラオケ強要、セクハラ(私が受ける!!)、二次会費用全額私持ちなど何でもアリです。

posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:45| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大谷翔平カレンダーメルカリで売れるらしい

師走で忙しくなっていますが皆さんお元気ですか?
私の方はというと12月は毎週、工場の忘年会出張で、毎度のことながら肝臓が疲れておりヘパリーゼの上得意客となっています。

それはさておき、師走の風物詩の1つが年末の挨拶。

果たして挨拶がタイパ、コスパと言われる今の時代にマッチしているかは別として、やはり老舗の会社ではこうったイベントは多く、この日は三菱UFJ銀行さんが年末のご挨拶にお越しになられました。

ご存じの方も多いと思いますが、三菱UFJ銀行は大谷翔平のスポンサーの1社。
店舗にもWebでもノベルティー色んな広告に大谷翔平を使っています。

そして今日、年末で頂いたのが大谷翔平のカレンダー

20241216-2.jpg

いや〜っ、なかなかキリっとした良いお顔。

カレンダーは正直いろんな会社から頂けるので食傷気味ですが、このカレンダーなら全然OKです。

是非使わせてもらいます!

と言いつつ、色々大谷翔平の話題でお話をしたのですが、聞けば何でもこのカレンダーメルカリで売れるそうで・・・
何でも売れるんだなと思いつつ、頂いた物を売るのもねぇ、と思ったりもしました。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月05日

伝統産業

今日TVのニュースを見ていると何でも日本の酒や焼酎などの「日本の伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されるとの報道がありました。

確かに日本酒は世界に見ない物ですし、焼酎も蒸留酒と言う点ではどこにでもありますが味わいは他の蒸留酒とは異なる趣ですよね。納得です。

ところでこの世界遺産について考えてみると、世界遺産には大きく自然遺産(知床など)、文化遺産(美具の白川郷など)の他に、無形文化遺産(今回登録の酒造りの他、新潟の小千谷縮など)があって、それぞれ一世代で容易に登録を獲得できるものではなく、何世代にも渡って、営まれたからこその登録されるものです。

そしてこういった伝統的な遺産は世界遺産とまで大きく出ないまでも各地の伝統産業など行政から保護されるものが結構ありますよね。

東京ではあまり感じませんが、例えば青森県ではホタテ養殖とかリンゴの栽培とか。

ですが、残念ながらこういった伝統産業のくくりの中に縫製業はありません。
ホント良く思うことですが地方の自治体は、目立つことにはお金を出すけれどモノ申さない目立たない業界のことは放置プレイです。
冬場、経済が縮小する自然環境の中で縫製業がどれだけの安定的な雇用を抱えていようと釣りあげた魚に餌をやらないというのか、お構いなしです。

我々のスーツ業界(縫製業界)は何100年やったら伝統産業に認められるのかなぁ。。。
酒造りがユネスコに登録されると聞いて、ちょっと羨ましくなって愚痴ってしまいました。
東北と九州は縫製工場が地場産業と言うに値する位縫製工場が集積しているのになぁ。。。
posted by オーダースーツのヨシムラ at 07:26| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年12月02日

ビッグモーター潰れたのね・・・

今日新聞を読んでいると昨年大騒ぎになった中古車販売のビッグモーター(の社名を変えた会社BALM)が民事再生法を適用したとの記事を読みました。

何でもビッグモーターは中古車販売の事業を伊藤忠に売却した後、保険不正請求問題の部分を旧の会社(新社名BALM)が今回の民事再生になったそうですが、まぁ、平たく言えば、保険請求で被害を被った人はこれでチャラ(もう請求できない)ということになりそうです。

まぁ、酷い話ですね。
美味しいところは残し、ダメなところは切り離した上で、抹殺ですから。

これを見ると、ジャニーズ事務所も同じような感じでしたが、まだジャニーズの方が被害者の補償に対しては真摯な対応をしているように思えます。

私も仕事柄中古車を良く買いますが(減価償却が早いのです!!)、ビッグモーターとはご縁がなかったなぁ。。。
あんな急拡大した会社にはワケがあるんだろうな、と思っていましたが、まさかあんな会社とは思いもしませんでした。
物には原価があり、人件費諸々も同じ日本という国の中でやっていれば、競合そる他社も同じような収益構造です。
そんな中で、ある会社だけが急激に売り上げを伸ばす、というのは何か特別な技術・特許などがあるなら別ですが、一般の物販でそんな特殊な物はないとすれば、結構危ういケースが多いんです。

例えば、超ブラックで人件費率が極端に低かったり、ビッグモーターのようにお客様を結果的にむしり取るようなビジネスモデルだったりと。
食品・飲食店も同じですよね。ずいぶん昔の話ですが、北海道の肉まん業者が、肉の中に段ボールを入れたりと。

後から考えたり、被害者でなければ笑っちゃうよう事ばかりですが、被害に遭わないためには【タダより高い物はない】【安物買いの銭失い】という言葉をしっかり身に付けないといけませんね。

因みに、オーダースーツの業界でいうと、今国内縫製でのスーツ上下の工賃は、おおよそ20,000円です。これに生地代はどんなに安くても1着4,000〜5,000円はしますから、利益を考えると35,000円以下のスーツは全て海外縫製と考えてよいでしょう。
海外縫製を海外縫製と謳わず、イメージ戦略の広告だけで販売している業者が多いこと多いこと。(まぁ、ビッグヴィジョンも一部廉価品は海外縫製をしておりますので一概に海外縫製=悪ではないと考えていますが。)

posted by オーダースーツのヨシムラ at 14:39| Comment(0) | ビッグビジョンのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする